しみ・そばかす・あざ
しみ・そばかす・あざ
俗に「しみ」と呼ばれる色素斑にはいくつかの種類があります。
老人性色素斑
最も代表的な「老人性色素斑」は紫外線などによる皮膚の老化で、徐々にまわりに拡大するだけでなく、扁平に隆起して「脂漏性角化症」となります。ビタミンCの内服も一定の効果がありますが、治療の基本はQスイッチレーザー照射やハイドロキノン外用など自費診療となります。
そばかす
「そばかす(雀卵斑)」は幼少時に出現し、思春期がピークとなり、その後は徐々に目立たなくなります。紫外線で濃くなるので遮光が必須、またビタミンC内服がやはり一定の効果がありますが、治療の基本はQスイッチレーザーやフォトRFなど自費診療となります。但し、そばかすの場合は、QスイッチレーザーやフォトRFで一旦消えても、5年程度で多くは再発してきます。
肝斑
「肝斑」は出産後や30歳以降に出現する両頬部などのぼんやりした淡褐色のシミで、東洋人特有のものです。市販薬のトランシーノが有効ですが、効果不十分の場合、もう1つの選択肢として自費診療ではありますがレーザートーニングが行われるようになりました。但しレーザートーニングも、全員に効果があるものではありません。
太田母斑
「太田母斑」は、思春期以降の女性の顔の片側に出現する淡青色~淡褐色のアザで、東洋人特有のものです。自然に消えることはありませんが、保険診療でQスイッチレーザーを3~6ヶ月に1回、合計5回程度照射することで、一定の効果が期待できます。
ADM
「ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)」も、20歳以降に出現する東洋人特有の顔のアザで、左右の頬部に数mm大の灰色~淡褐色の境界明瞭な色素斑が徐々に増えて濃くなっていきます。Qスイッチレーザーを強い出力で照射すると徐々に薄くなることが多いですが、自費診療となります。
炎症後色素沈着
「炎症後色素沈着」は、ニキビや虫刺されや湿疹などの炎症の後がしばらく茶色の色素斑になっている状態です。これは一過性のシミなので、何もしなくても自然と薄くなって消えていくことがほとんどです。新たな刺激を与えないことが何よりも大切で、早く薄くするためには、遮光やビタミンC内服が有効です。美白の外用薬が有効な場合もありますが、刺激によって新たな炎症を引き起こすこともあるので注意が必要です。レーザーなどの積極的な治療は禁忌ですが、レーザートーニングは一定の改善効果が期待できます。
レーザーフェイシャル(シミ、そばかす)
レーザーフェイシャル
顔面のシミの多くは老人性色素斑と言い、紫外線などの影響による色素細胞の異常で出現する加齢性変化です。気になる老人性色素斑が多数ある方や、全体的なくすみを改善したい方、あるいは本当はQスイッチレーザーでの治療が望ましいが絆創膏を1、2週間貼ることが困難な方には、レーザーフェイシャルによる治療がお勧めです。
利点としては、低侵襲すなわち照射直後に原則メイクが出来ること、一気に顔全体のシミが治療できることです。
欠点としては、反応を見ながら出力を上げていくので数回の治療が必要なこと、加えて色素の強すぎるシミにはエネルギーが不十分で、5回照射後も残ることが多いことです。
料金 | 顔面:¥11,000(税込み) |
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施術時間 | 約20分 |
施術時
- 色素の強い部位には痛みを感じることがあり、ときに薄いカサブタができることがあります。
- 保護メガネなどを着用して頂きます。
施術時
- 原則はメイクして帰れます。稀に赤みやほてり感が数日残ることがあります。
- 1ヶ月間隔で、3~5回の照射が基本となります。
- 濃いシミだけが部分的に残った場合、ご希望に応じて、シミの残った部位にはQスイッチレーザーを追加照射することがあります。
施術装置:ロングパルスアレキサンドライトレーザー
注意事項
- 照射部位に湿疹などの皮膚炎や傷がある方、色黒の方、日焼けしている方、妊娠中や出産直後の方は照射できません。
- 照射後はもちろんのこと、照射前からも紫外線防御に努めて下さい。
フォトRF(シミ、そばかす、赤ら顔)
フォトRF
顔面のシミの多くは老人性色素斑と言い、紫外線などの影響による色素細胞の異常で出現する加齢性変化です。気になる老人性色素斑が多数ある方や、全体的なくすみを改善したい方、あるいは本当はQスイッチレーザーでの治療が望ましいが絆創膏を1,2週間貼ることが困難な方には、フォトRFによる治療がお勧めです。その他には、赤ら顔などもフォトRFでの治療となります。
シミの治療に使用されるフォトRFは、色素病変に吸収される帯域の光(IPL)を照射すると同時に、レーザーや光が届きにくい皮膚の深部にまで熱を送ることが可能なラジオ波を点状に照射することで、広範囲のシミを比較的安全に徐々に薄くすることが期待できます。
利点としては、低侵襲すなわち照射直後に原則メイクが出来ること、一気に顔全体のシミが治療できることです。
欠点としては、反応を見ながら出力を上げていくので数回の治療が必要なこと、加えて色素の強すぎるシミにはエネルギーが不十分で、5回照射後も残ることが多いことです。
料金 | 顔面:¥14,300(税込み) |
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施術時間 | 約40分 |
施術時
- 施術部位には医療用のジェルを塗布します。
- 色素の強い部位には痛みを感じることがあり、ときに薄いカサブタができることがあります。
- 保護メガネなどを着用して頂きます。
施術後
- 原則はメイクして帰れます。稀に赤みやほてり感が数日残ることがあります。
- 1ヶ月間隔で、3~5回の照射が基本となります。
- 濃いシミだけが部分的に残った場合、ご希望に応じて、シミの残った部位にはQスイッチレーザーを追加照射することがあります。
施術装置:IPL + RF
注意事項
- 照射部位に湿疹などの皮膚炎や傷がある方、色黒の方、日焼けしている方、妊娠中や出産直後の方は照射できません。
- 照射後はもちろんのこと、照射前からも紫外線防御に努めて下さい。
リフトアップ・タイトニング(たるみ、しわ)
リフトアップ・タイトニング①ムービングHIFU(ハイフ)②ロングパルスYAG
顔面の「たるみ」や「小じわ」が気になり始めた方、「肌の張り」を取り戻したい方、とは言っても顔にメスを入れることには抵抗のある方には、リフトアップ・タイトニングがお勧めです。
たるみ、しわの治療として、当院では2種類の施術装置で対応しています。より積極的な治療を行うムービングHIFU(ハイフ)と比較的軽症の方の治療を行うロングパルスYAGレーザーです。
① ムービングHIFU(ハイフ)(~真皮~皮下~SMAS筋膜)
HIFUは、設定した深さに超音波を集束させることで、高いエネルギーを送り込む医療機器ですが、深さ設定を変えて重ね照射することで浅い部分から深い部分まで、しっかりと熱を与えることができるため、現在たるみ治療の主流になっています。しかしながら、効果を上げようとすると痛みが耐え難いという欠点が付きまとっていました。
当院が採用したムービングHIFUは、この最大の欠点を改善したもので、ハンドピースを可動式とすることで痛みを大幅に軽減しました。同時にハンドピースが小型化できたため、小さな部位や湾曲した部位にも均一に熱を与えることが可能となりました。
料金 | 顔:初回¥33,000(税込)2回目以降¥44,000(税込) (2回目と3回目はキャンペーン価格あり) |
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施術時間 | 約30分 |
施術時
- 一般的なHIFUと比べて痛みは軽微なので表面麻酔は不要です
- 施術後に一過性の赤みや、ごく稀に紫斑を生じる可能性があります。
- 神経が強く刺激されるとごく稀にしびれ等の神経症状が残る可能性があります。もし痛みを感じたら遠慮なくお伝えください。
施術後
- 原則はメイクして帰れます。稀に赤みやほてり感が数日残ることがあります。
- 最初の3回は1.5カ月毎、その後は維持のために3~6カ月に1回の照射がおすすめです。
- 施術直後に、多くの方がリフトアップ効果を実感されますが、初回は比較的短期間に効果が減じます。6~8週間後に効果が最大となることが多いです。
施術装置:NEW ムービングHIFU
注意事項
- ごく稀ですが、しびれが残る可能性があります。
- 「HIFUは痛いものだ」「HIFUは痛くないと効果がない」と思って痛みを我慢する必要はございません
② ロングパルスYAG(~真皮)
ロングパルスYAGでは、冷却ガスを噴霧しながらロングパルスYAGレーザー光を照射します。このことにより、真皮を可逆的に凝縮させて「たるみ」や「小じわ」が改善すると供に、真皮のコラーゲン増殖を促進させて「肌の張り」も改善することを狙っています。また、冷却ガスを使用することで痛みの軽減と熱傷のリスクの低減を狙っています。
同時に、顔全体が引き締まることで多くの方は「小顔」になったと実感され、加えて間延びしていた毛穴が引き締まることで毛穴が目立たなくなると実感される方もいます。
料金 | 顔:¥11,000(税込み)(ロングパルスYAGレーザー) |
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施術時間 | 約30分 |
施術時
- 頬骨の直上など、皮膚の薄い部位では重い痛みを感じることがあります。
- 保護メガネなどを着用して頂きます。
施術後
- 原則はメイクして帰れます。稀に赤みやほてり感が数日残ることがあります。
- 1ヶ月間隔で、1クール5回の照射が基本となります。
- 施術直後に、多くの方がリフトアップ効果を実感されますが、初回は比較的短期間に効果が減じます。
- 一般的には5回照射後に、リフトアップ効果が約3ヶ月持続すると言われています。
施術装置:ロングパルスYAGレーザー
注意事項
- 照射部位に湿疹などの皮膚炎や傷がある方、色黒の方、日焼けしている方、妊娠中や出産直後の方は照射できません。
- 稀ですが、電極による熱傷のリスクがあります。
- 照射後はもちろんのこと、照射前からも紫外線防御に努めて下さい。
レーザートーニング(肝斑、色素沈着、肌の張り)
レーザートーニング
肝斑は、30歳頃から出現する東洋人特有のしみで、両頬部や額部に左右対称に現れる褐色~灰褐色の境界不明瞭な色素斑です。女性ホルモンや機械的刺激が関与していると考えられていますが、原因ははっきりとわかっていません。
トラネキサム酸の内服が一定の効果があり、「トランシーノ」として商品化もされています。
内服以外の治療として、老人性色素斑に適用されるQスイッチレーザーが試された時期もありましたが、無効であるばかりか、時に肝斑が増悪することがわかってきたため、「肝斑にはレーザーは禁忌だ」と言われてきました。ところが最近、長波長のレーザーを低出力で反復的に照射することで肝斑が薄くなることがわかってきたため、「肝斑のレーザートーニング」と命名されて徐々に普及してきました。
また長波長のレーザーが真皮を反復的に刺激するため、真皮が活性化し、肌の張りや肌質改善効果も期待できます。
料金 | 肝斑部位から:¥8,800(税込み) 顔全体:¥11,000(税込み) |
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施術時間 | 約15分 |
施術時
- 麻酔は不要ですが、指で弾かれる程度の痛みや、皮下の熱い感触が生じます。
- 保護メガネなどを着用して頂きます。
施術後
- 原則はメイクして帰れます。稀に赤みやほてり感が数日残ることがあります。
- 1,2週間隔で、5回程度の照射が基本となります。
- 照射の効果は、カサブタが出来るしみQスイッチレーザーやフォトRFなどより遅く現れ、5回照射終了の約1ヵ月後となります。
施術装置:QスイッチYAGレーザー
注意事項
- 照射部位に湿疹などの皮膚炎や傷がある方、色黒の方、日焼けしている方、妊娠中や出産直後の方は照射できません。
- 照射後はもちろんのこと、照射前からも紫外線防御に努めて下さい。
Qスイッチレーザー(しみ、そばかす、あざ、刺青)
Qスイッチレーザー
顔面のしみの多くは老人性色素斑と言い、紫外線などの影響による色素細胞の異常で出現する加齢性変化です。気になる老人性色素斑が1個~数個の場合はQスイッチレーザーによる治療がお勧めです。その他には、あざ(太田母斑や扁平母斑、ADMなど)や刺青(難治性の場合が多いですが)もQスイッチレーザーでの治療となります。
しみの治療に使用されるQスイッチレーザーは、メラニン色素に選択的に吸収される波長のレーザーを高出力で照射する装置です。しみの色素および無秩序に色素を産生する異常色素細胞が完全に破壊されれば、しみが完全に消えることになりますが、現実には反応しない色素や異常色素細胞が残存して、薄くはなるが完全に消えなかったり、一旦は消えても徐々に再発することが起こり得ます。
利点としては、多くは1回の照射でかたがつく(無効な場合も含めて)ことです。欠点としては、照射後に薄っぺらいが色の濃いカサブタが形成され、そのカサブタが取れるまでの 1,2週間は軟膏を塗布して小さな絆創膏を貼ること、加えて高出力のレーザーを照射するため炎症後色素沈着(一過性の色素沈着)が数ヶ月続くことや、やけどや脱色素斑になるリスクがあることです。
あざ(太田母斑や扁平母斑、ADM)や刺青(難治性の場合が多いですが)に関しては、まずは受診して頂き、診察・診断後の説明となります。
※以下は老人性色素斑の治療の目安です。
料金 | φ10mmまで:¥8,800(税込み) |
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施術時間 | 約10分(大きさにもよる) |
施術時
- 麻酔は不要ですが、指で弾かれる程度の痛みを感じます。
- 保護メガネなどを着用して頂きます。
施術後
- カサブタが取れるまでの1~2週間は、1日2回洗顔後に軟膏を塗布し、絆創膏などで保護する。
- カサブタが取れたころに受診、照射部位を診察して効果を評価する。
- その後は照射部位に日焼け止めを塗布し、紫外線防御に努める。
- 照射1ヶ月後に受診、炎症後色素沈着が強い場合はハイドロキノンを開始する。
- 照射3ヶ月後に受診、最終評価。
施術装置:QスイッチYAGレーザー
注意事項
- 照射部位に湿疹などの皮膚炎や傷がある方、色黒の方、日焼けしている方、妊娠中や出産直後の方は照射できません。
- 照射後はもちろんのこと、照射前からも紫外線防御に努めて下さい。